食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05080560149
タイトル 欧州食品安全機関、タンパク質のアジュバンド活性/免疫原性評価を支援する文献のレビューに関する外部機関からの科学的報告書を公表
資料日付 2019年1月25日
分類1 新食品等
分類2 GMO
概要(記事) 欧州食品安全機関(EFSA)は1月25日、タンパク質のアジュバンド活性(免疫賦活活性)/免疫原性評価を支援する文献のレビューに関する外部機関からの科学的報告書を公表した(1月10日採択、PDF版68ページ、doi.org/10.2903/sp.efsa.2019.EN-1551)。概要は以下のとおり。
遺伝子組換え植物のリスク評価に関しては、施行規則(EU) No 503/201321に準拠し、「新たに発現されたタンパク質の既知の機能的側面あるいは既知の強力なアジュバンドとの構造的類似性により、潜在的アジュバンド活性を有する可能性が示唆された場合、申請者はこれらのタンパク質の潜在的役割をアジュバンドとして評価しなければならない」と定められている。
タンパク質の潜在的アジュバンド活性について更に調査を進めるため、タンパク質のアジュバンド活性・免疫原性に関する包括的文献レビュー及び批判的鑑定を要請するEFSA調達(procurement)が開始された。体系的文献検索及び批判的レビューが実行され、299の関連出版物が特定された。検索された関連文献の評価から以下が明らかとなった。i)タンパク質性アジュバンド及び免疫原の明確な分類は不可能である。ii)アジュバンド活性・免疫原性を調節可能な構造的特徴は、主として、治療用タンパク質及びアレルゲン性/交差反応性に着目して研究されている(静脈・筋肉注射等、経口以外の経路で投与された結果の解析である)。iii)タンパク質が免疫反応を刺激する性質に影響を与える主要因子は、凝集・熱処理・消化・食品マトリックスである。iv)様々なタンパク質群が免疫調節作用を有すると記載されている。v)タンパク質のアジュバンド性・免疫原性挙動のリスク評価には、適用可能な他分野の特定手法が必要となる。vi)特定の実験状況下におけるCryタンパク質のアジュバンド活性・免疫原性は妥当と推測されるが、低用量、経口投与経路、食品・飼料の加工・消化のため、食品・飼料における安全性の問題となる可能性は低い。vii)、人体は複数の過程の誘導を経て免疫攻撃に反応するため、免疫反応の誘発は非常に複雑な問題である。
これらの考察に基づき、食品・飼料内タンパク質のアジュバンド活性・免疫原性を含む、免疫系に関連する特異的課題の解決を支援する目的において、新たなヒト化動物モデルの利用可能性、及び、膨大なヒトデータに人工知能システムを展開する可能性が一般的方向性になると予想される。
当該科学的報告書は下記URLより入手可能。
https://efsa.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/sp.efsa.2019.EN-1551
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL https://efsa.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/sp.efsa.2019.EN-1551