食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu05011060507
タイトル スペイン消費食品安全栄養庁(AECOSAN)、昆虫の喫食に関連する微生物学的及びアレルギー性リスクに関する報告書を公表
資料日付 2018年9月11日
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分類2 -
概要(記事)  スペイン消費食品安全栄養庁(AECOSAN)は9月11日、昆虫の喫食に関連する微生物学的及びアレルギー性リスクに関する報告書を公表した。概要は以下のとおり。
1. 現在、昆虫の喫食の促進及び拡大に国際的に関心が高まっている。生態学的及び経済学的な影響が小さいことに加えて、その栄養学的特性から、昆虫の飼養及びその副産物の使用は欧州で徐々に発展し、新食品に関する規則(EU)2015/2283の下、有望な食品産業に変わろうとしている。この種の生物に由来する食品の喫食が増える可能性があるため、AECOSAN科学委員会は昆虫の喫食に関連する微生物学的及びアレルギー性リスクについて評価するよう求められた。
2. 昆虫は非常に多様な微生物の宿主であり、腸内や表面に存在するこれらの微生物のなかには病原性で、食物を媒介として疾病を引き起こすものがある。加熱処理 (茹でる、揚げる、焼く) 等の食品産業で用いられる技術的処理によって、微生物数は大幅に減少する。しかしながら、病原性の芽胞形成細菌はこれらの処理によっても生存し、喫食前の貯蔵中に増殖することがある。
3. 昆虫の喫食に関連するアレルギーリスクは、喫食による一次アレルギー反応、又は他の無脊椎動物にアレルギーを持つ患者に汎アレルゲン(pan-allergenn)が引き起こす交差反応の可能性がある。加熱処理はアレルギー誘発性を減少させるが、アレルギーリスクの原因であるたん白質の全てのアレルギー誘発性を完全に除去するものではない。
4. 微生物学的リスクを管理するために、食用の昆虫を飼養、加工及び販売する際には適正衛生規範(GHP; good hygiene practices)が適用されるべきである。このため、取扱業者が食品衛生に関連する欧州連合(EU)規則をより良く理解し、正しくかつ一様に適用することに役立つ、GHPの指針の作成が必要である。また、食用の昆虫を加工及び/又は販売する取扱業者は、ハサップ(HACCP; hazard analysis and critical control points)に基づく体制を導入すべきである。
5. 現在のところ、食用の昆虫に限定された微生物学的基準は存在しないことから、製品のタイプ、加工、また、その品質や微生物学的安全性に影響を及ぼす可能性のある因子を考慮し、この種の食品に適用する特定の基準を作成することが望ましい。
6. 家庭においては、交差汚染、病原性である可能性のある微生物が増殖又は残存するリスクを最小限にするための基本的な衛生規範を遵守するべきである。
地域 欧州
国・地方 スペイン
情報源(公的機関) スペイン消費食品安全栄養庁(AECOSAN)
情報源(報道) スペイン消費食品安全栄養庁(AECOSAN)
URL http://www.aecosan.msssi.gob.es/AECOSAN/docs/documentos/seguridad_alimentaria/evaluacion_riesgos/informes_comite/CONSUMO_INSECTOS.pdf