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資料管理ID syu04990440314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、エナメルグリルグレート(格子)からの金属の放出に関する意見書を公表
資料日付 2018年7月26日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は7月26日、エナメルグリルグレート(格子)からの金属の放出に関する意見書を公表した(2018年7月26日付け意見書 No.024/2018)。概要は以下のとおり。
1.概要
 ガス又は炭火用のグリルのグレートは、通常、スチール又は鋳鉄製である。腐食対策又は洗浄を容易にするためにエナメルでコーティングされる場合がある。エナメルは、ケイ酸塩と種々の酸化金属からなる光沢のある凝固した金属で、アルミニウム、アンチモン、ヒ素、鉛、カドミウム、クロム、鉄、コバルト、リチウム及びニッケルを含む場合がある。
 連邦州の管理当局は、バーベキュー時に鋳鉄エナメルコーティングのグリルグレートからの金属放出があるのか及びどの程度なのかについて、また、食品への移行の可能性に関して調査を行った。その結果、一部のグリルグレートから、アルミニウム、アンチモン、ヒ素及びニッケルの部分的な高濃度放出が示された。
 BfRはこれらの結果に関して、健康上の観点から評価を行った。規制値はないことから、個々の物質に関する健康上許容できるばく露量が導き出された。
 BfRは、複数のグリルグレートに関しては、許容ばく露量を明らかに超過する場合があると結論付けた。ニッケル及びヒ素に関しては、一部のグリルグレートで示された放出量が健康影響に繋がる可能性がある。
 検査対象となった製品には、これらの物質の放出が低量であった機種もあったことから、このような生産も可能である。エナメルグリルグレートの製造者は、エナメルコーティングされたグレートからの金属の放出の考えられる原因を解明すべきであり、放出を可能な限り低減するための措置を採るべきである。
2.本文から抜粋(結果)
 全般では、ニーダーザクセン州で行われた検査結果で、アルミニウム、アンチモン、ヒ素及びニッケルの放出量が、許容放出量を超えていた。アルミニウム及びアンチモンに関しては、超過レベルは懸念とはならない。許容一日摂取量(ADI)の最大15%に留まることや、日常的に摂取されるわけではないバーベキュー食品が考慮されていることがその理由である。しかし、ニッケルに関しては、検出された放出量は健康影響となる可能性がある。ヒ素に関しては、発がん性があるが、安全なばく露量を導くことはできない。BfRは、特に、既に食品経由で摂取されるヒ素を考慮すれば、検出された移行値は健康に対するリスクであると考える。
 当該評価結果は、ノルトライン・ヴェストファーレン(NRW)州で検査が行われた製品にも当てはまる。放出量は許容ばく露量を超えていた。NRW州での検査結果の一部からは、物質の放出を明確に低減することが技術的に可能であることが示された。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL https://www.bfr.bund.de/cm/343/freisetzung-von-metallen-aus-emaillierten-grillrosten-einige-geben-zu-viel-ab.pdf