食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04971090149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、トランス脂肪酸に係るテクニカルレポートを公表
資料日付 2018年6月19日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は6月19日、トランス脂肪酸に係るテクニカルレポート(2018年6月8日承認、16ページ、doi:10.2903/sp.efsa.2018.EN-1433)を公表した。概要は以下のとおり。
 欧州委員会(EC)はEFSAに対して、トランス脂肪酸含有脂質(trans fats)の健康影響、特に栄養、健康強調表示、食事摂取基準(Dietary Reference Values: DRVs)、及び食品添加物の領域に関してEFSAが既に提供している科学的助言の成果をまとめ、その科学的助言がトランス脂肪酸含有脂質の摂取について健康を維持するための現在の目標及び助言にどのように関連するかをECに情報提供するよう要請した。
 EFSAの栄養製品、栄養及びアレルギーに関する科学パネル(NDAパネル) による食品に係る健康強調表示及び DRVsの領域での科学的助言、及び食品添加物及び食品に添加される栄養源に関する科学パネル(ANSパネル)による混合食事(mixed diets)におけるトランス脂肪酸(trans fatty acids: TFA)の健康影響に関する食品添加物の領域での科学的助言は、他の国家機関及び国際機関により設定されているTFAのための直近のDRVs、栄養の目標、及び助言の科学的根拠と一致している。
 コントロールされた介入試験のデータは、TFAを含有する食事の消費がシス型単価不飽和脂肪酸(cis-monounsaturated fatty acids)、あるいはシス型多価不飽和脂肪酸(cis-polyunsaturated fatty acids)の消費に比べて、冠状動脈疾患(CHD)リスクの増加を予測する血液脂質へ悪影響を及ぼすこと、及びその影響が用量依存的であることを示している。前向きコホート試験は、TFAの摂取の増加とCHDのリスクの増加には一貫した関連があることを示した。これら2例の試験の一致したエビデンスは、食事での他の脂肪酸の摂取に比べて、TFAの摂取がCHDのリスクを増加させる用量依存的な一次効果を持っているという結論を強く支持した。入手できるエビデンスは、同量の消費される反すう動物由来のTFAと工業的に生成(副生)される(industrial)TFAとの間に、血液脂質のプロファイル、あるいはCHDのリスクに関して相違があるかどうかを証明するには不十分である。
 欧州では、TFAに対する助言は、10 E(総エネルギー摂取量)%未満(スカンジナビア諸国)、2 E%以下(フランス、英国)、1 E%以下(ベルギー、オランダ、ドイツ、オーストリア、スイス、スペイン)であった。フランス(2010年)、及び英国(2007年)では2 E%限度が維持されているものの、ベルギー、ドイツ、オーストリア、スイス、スカンジナビア諸国、及びスペインの最近の助言は、TFAの食事からの摂取は可能な限り低く、いずれの場合も1 E%未満とすべきであると示唆している。欧州(European Society of Cardiology: 欧州心臓病学会)、及び米国(米国心臓協会、米国糖尿病協会)の専門家団体による最近の助言は、TFAの消費はできるだけ低くすることを示唆している。米国農務省(USDA)の直近の米国人向けの食事ガイドラインは、工業的に生成(副生)される(industrial)TFAを避けること、及び天然由来からのTFAの摂取を0.5 E%未満に制限することを助言している。これは、米国において工業的に生成(副生)されるTFA(industrially produced TFA)の主要な食品による供給源であり、もはやGRAS(一般に安全と認められているもの)ではない部分水素添加油脂(partially hydrogenated oils)に対する米国食品医薬品局(FDA)の決定を反映している。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/en-1433