食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu04960540314 |
タイトル | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、食品中のピロリジジンアルカロイド(PA)類に関する最新のFAQを公表 |
資料日付 | 2018年6月14日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は6月14日、食品中のピロリジジンアルカロイド(PA)類に関する最新のFAQを公表した。概要は以下のとおり。 FAQは、全13問である。 Q1:PAsとは?(回答省略) Q2:PAsを含む食品摂取による健康影響は?(回答省略) Q3:1 ,2-不飽和PAsが原因の中毒症例はあるのか?(回答省略) Q4:1 ,2-不飽和PAsによる慢性の健康影響として考えられるのは?(回答省略) Q5:リスク評価において、1 ,2-不飽和PAsの発がん性の影響度(potency)には差異があるのか? A5:構造面を考慮すれば、PA物質の少なくとも半数が遺伝毒性発がん性物質であると考えられる。しかし、現時点で特定されている1 ,2-不飽和PA化合物のうち、遺伝毒性発がん性に関して十分研究されているものはごく僅かであることから、個々の1 ,2-不飽和PAに関する相対的な検証は、現時点では不可能である。 現在のデータでは、急性毒性における差異に関してのみ述べることが可能であるが、個々の1 ,2-不飽和PAの発がん性に関しては述べることはできない。 従って、がんリスクに関する評価においては、1 ,2-不飽和PAsのうち二重結合のものは同じグループに分類される。この一般的な構造的特徴は、デヒドロピロリジジンが酸化されることによりアルキル化剤が生成される。その結果、潜在的に遺伝毒性及び発がん性となる。 国際的に受け入れられているガイドライン(EFSA又は国際がん研究機関(IARC)など)によれば、一つの物質の遺伝毒性発がん性に関する信頼できる発表は、発がん性及び遺伝毒性に関する現行の動物実験及び/又はヒトにおける有意な疫学データにのみ基づいて行われるべきである。これらの試験は、現在の科学標準に合致しなければならない。入手可能な適切な動物実験は、リデリイン及びラシオカルピンに関するものしかない。他の1 ,2-不飽和PAsに関しては、通常、in vitro試験や、国際的な評価基準を満たさないin-vivo短期試験の結果しかない。これらのデータからは、遺伝毒性発がん性の影響度(potency)に関する科学的に筋道だった内容を導き出すことはできない。 適切な研究データが入手可能でない物質の遺伝毒性発がん性に関するリスクは、該当する物質グループ又は分類ごとの、構造活性相関(SAR)に基づいて行われる。故に、1 ,2-不飽和PAsに関する「Read across」を用いたリスク評価は、化学的に類似性のある化合物の発がん性に関する研究においてよく知られている用量反応関係を取り入れている。 更に、構造的特徴により遺伝毒性発がん物質の可能性が示される物質で、毒性学的な特徴づけが不十分であるものに関しては、国際的に認められている毒性学的懸念の閾値(TTC:Threshold of Toxicological Concern)に沿って分類及び評価が行われる。 Q6:1 ,2-不飽和PAsはどのように食品に入るのか?(回答省略) Q7:1 ,2-不飽和PAsを検出し分析することは可能か?(回答省略) Q8:小児及び成人において、1 ,2-不飽和PAs摂取の主な寄与源となる食品は?(回答省略) Q9:ダイエタリーサプリメントに関してはどのような状況か? A9:BfRは、欧州食品安全機関(EFSA)に代わり、ダイエタリーサプリメント191検体に関して検査を行った。60%から、1 ,2-不飽和PAsが検出された。検出濃度には非常にばらつきがあった。 PA生成植物を使ったダイエタリーサプリメントから、最も高濃度で検出された(ヒヨドリバナ(Euparorium cannabinum)を含むダイエタリーサプリメント(カプセル))。 PAsを高濃度で含むダイエタリーサプリメント経由のPAs摂取量は、一般的な食品経由の摂取と比べ、有意に多くなると考えられる。また、短期及び長期摂取は、当該リスクに寄与する。 場合によっては、他の食品経由の1 ,2-不飽和PAs摂取量と比べ、数倍にもなると考えられる。 BfR及びEFSAは、PA生成植物ベースの特定のダイエタリーサプリメントを摂取することによる急性毒性の可能性があると考える。セイヨウオトギリソウを含むダイエタリーサプリメントに関する入手可能なデータに基づけば、ほぼ全ての検体にPA汚染が見られた。セイヨウオトギリソウ自体はPA生成植物ではない。他の野草の不純成分に由来する汚染であると考えられる。また、ミツバチ製品(花粉、ミツロウ、ローヤルゼリーなど)も、PA汚染が考えられる。 Q10:1 ,2-不飽和PAsが全く検出されないまたはごく僅かしか検出されない食品はあるのか?(回答省略) Q11:食品中の1 ,2-不飽和PAsに関する上限値又は食品中の1 ,2-不飽和PAsレベルを最小化するための規則はあるのか?(回答省略) Q12:BfRは、1 ,2-不飽和PAsばく露低減のためにどのような措置が必要と考えるか?(回答省略) Q13:1 ,2-不飽和PAsばく露を最小化するために、消費者ができることは?(回答省略) |
地域 | 欧州 |
国・地方 | ドイツ |
情報源(公的機関) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
情報源(報道) | ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR) |
URL | http://www.bfr.bund.de/cm/343/fragen-und-antworten-zu-pyrrolizidinalkaloiden-in-lebensmitteln.pdf |