食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04810250105
タイトル 米国食品医薬品庁(FDA)、「2015年全米薬剤耐性監視システム (NARMS) 総合報告書」を公表
資料日付 2017年10月23日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  米国食品医薬品庁(FDA)は10月23日、「2015年全米薬剤耐性監視システム (NARMS) 総合報告書」を公表した(14ページ)。概要は以下の通り。
 米国食品医薬品庁(FDA)は、NARMSの共同実施者である米国疾病管理予防センター(CDC)及び米国農務省(USDA)の食品安全検査局(FSIS)と共同で、2015年NARMS総合報告書を公表した。年次報告書の主な内容は、ヒト(CDC担当)、市販生肉(FDA担当)及び食肉処理時の動物 (USDA担当)から分離された細菌における薬剤耐性パターンについてである。報告書では、サルモネラ属菌及びカンピロバクターの全分離株の耐性遺伝子について、全ゲノムシークエンスデータから得られた情報も提供している。報告書には、利用者が薬剤耐性の動態とそれに関連する遺伝子を検索することができる双方向のデータツールのセットである「NARMS Now」について記載されている。多くのヒト感染症において全体的な耐性は低いままであり、幾つかの重要な分野で耐性のレベルが測定可能となる改善がみられる一方で、NARMSは懸念のある2、3の分野でのモニタリングを密に行っている。
 2015年NARMS総合報告書の主な調査結果
1.ヒトから分離されたサルモネラ属菌株の76%が、試験した14種類のどの抗菌性物質にも耐性を示さなかった。
2.ヒト由来のサルモネラ属菌株の多剤耐性(MDR)は9%から12%に増加しており、これは血清型 I 4
,[5]
,12:i:-での、アンピシリン、ストレプトマイシン、スルホンアミド及びテトラサイクリンへの複合耐性の増加によるところが大きい。
3.非チフス性サルモネラ属菌のセフトリアキソン耐性は、2015年の耐性率が2010年レベルと同様の15.7%であった七面鳥の危害要因分析及び重要管理点(HACCP)検体を除いた全てのNARMS検体において、引き続き減少或いは低い状態が保たれている。
4.サルモネラ属菌でのアジスロマイシン耐性は、未だわずかではあるが、他の抗生物質に耐性を持つ株での幾つかの症例で生じている。
5.カンピロバクター・コリにおけるエリスロマイシン耐性は、ヒト及び鶏と体の分離株で2011から2015年の間に3倍から5倍増加した。ヒト分離株では2.7%から12.7%へ、鶏と体分離株では3.4%から12.8%に増加。
6.サルモネラ属菌において伝達性のキノロン耐性が増加している可能性がある。内在する耐性形質は、可動性遺伝因子上に存在するため、単独或いは他の耐性遺伝子と一緒に、感受性の高い株に共有される可能性がある。
7.市販七面鳥挽肉から少なくとも1つの抗菌性物質に耐性のあるサルモネラ属菌が分離された割合は、2014から2015年にかけて73%から 57%に減少した。これまでに七面鳥由来の分離株の大多数は少なくとも1つの抗菌性物質に耐性である。
 2015年NARMS総合報告書全文は、以下のURLから入手可能。
https://www.fda.gov/downloads/AnimalVeterinary/SafetyHealth/AntimicrobialResistance/NationalAntimicrobialResistanceMonitoringSystem/UCM581468.pdf
地域 北米
国・地方 米国
情報源(公的機関) 米国/食品医薬品庁(FDA)
情報源(報道) 米国食品医薬品庁(FDA)
URL https://www.fda.gov/AnimalVeterinary/NewsEvents/CVMUpdates/ucm581433.htm