食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04730130149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品添加物としての硝酸ナトリウム(E 251)及び硝酸カリウム(E 252)の再評価に関する科学的意見書を公表
資料日付 2017年6月15日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は6月15日、食品添加物としての硝酸ナトリウム(sodium nitrate)(E 251)及び硝酸カリウム(potassium nitrate)(E 252)の再評価に関する科学的意見書(2017年4月5日採択、123ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2017.4787)を公表した。概要は以下のとおり。
1.「食品添加物及び食品に添加される栄養源に関する科学パネル」(ANSパネル)は、食品添加物として使用した場合における硝酸ナトリウム(E 251)及び硝酸カリウム(E 252)の安全性を再評価した科学的意見を提示した。
2. 硝酸塩(nitrate)の現行の許容一日摂取量(ADIs)の3.7mg/kg体重/日は、SCF(訳注:食品科学委員会)(1997)及びJECFA(訳注:食糧農業機関(FAO)/世界保健機関(WHO)合同食品添加物専門家会議)(2002)により設定された。
3. 利用可能なデータは、硝酸ナトリウム及び硝酸カリウムの遺伝毒性の可能性を示さなかった。マウス及びラットを用いた発がん性試験は、陰性だった。ANSパネルは、唾液中に排泄された硝酸塩が亜硝酸塩(nitrite)に変換した後のメトヘモグロビン(methaemoglobin)の生成に基づいた硝酸塩のADIの算定を検討した。しかし、ヒトの唾液中における硝酸塩から亜硝酸塩への変換に関するデータには、大きなばらつきがあった。このため、ANSパネルは、利用可能なデータから単一のADI値を算定することはできないと考えた。ANSパネルは、たとえ硝酸塩から亜硝酸塩への最大の換算係数を用いても、この換算から得られる亜硝酸塩に起因して生成されるメトヘモグロビンの濃度は、(1)臨床的に有意なものにならないこと、(2)理論上推定される内因性N-ニトロソ化合物(ENOC)の生成量は懸念の低いレベルになること、に留意した。
4. 従ってANSパネルは、SCFが設定したADIに関連する不確実性にも拘らず、このADIを取り消す科学的根拠は現時点において不十分である、と結論づけた。食品添加物としての用途のみに起因する硝酸塩へのばく露量は、精度を高めた推定ばく露シナリオに基づき、食品中の硝酸塩への全体的なばく露量の5%未満と推定された。この推定ばく露量は、現行のADI (SCF
, 1997)を超えなかった。しかし、食事経由の硝酸塩への全てのばく露源(食品添加物、天然に存在するもの及び汚染)を考慮した場合においては、全ての年齢層の平均的ばく露群及び高ばく露群はADIを超えることになる。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2017.4787/pdf