食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04700570149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、リボフラビンの食事摂取基準に関する科学的意見書案について意見公募
資料日付 2017年4月21日
分類1 --未選択--
分類2 --未選択--
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は4月21日、リボフラビン(riboflavin)の食事摂取基準(Dietary Reference Values: DRVs)に関する科学的意見書案(75ページ)を公表し、2017年5月28日までの意見公募を開始した。概要は以下のとおり。
1. この意見書案では、成人(訳注:18歳以上)、乳児(訳注:1歳未満)・小児(訳注:1歳以上18歳未満)、妊婦・授乳婦のためのリボフラビンのDRVsが提案されている。
2. EFSAは、利害関係者らから基準を満たして送られる全ての意見等を評価する予定である。これらの意見等は、EFSAの関連する科学パネルによって更に検討され、関連性が認められた場合には、考慮に入れられる。
3. 当該意見書案の抄録
 欧州委員会(EC)からの要請を受けて、EFSAの「栄養製品、栄養及びアレルギーに関する科学パネル」(NDAパネル)は、リボフラビンのDRVsを算定する。
 NDAパネルは、リボフラビンの摂取量に関連した尿中リボフラビンの排泄曲線における変曲点(inflection point)が体内飽和状態を示しており、この変曲点をリボフラビンの十分な栄養状態の生体指標として用いることができると考える。また、NDAパネルは、赤血球グルタチオン還元酵素の活性係数(erythrocyte glutathione reductase activation coefficient)(※1)も有用な生体指標であるが、限界があると考える。NDAパネルは、成人のための平均必要量(Average Requirements: ARs)及び集団別参照摂取量(Population reference intakes: PRIs)を、4件の介入試験で報告されている尿中リボフラビンの排泄曲線における変曲点と関連づけたリボフラビン摂取量の加重平均から決定することができると考える。必要量のばらつきに関する知見が欠如しているため、また、身体活動及びメチレンテトラヒドロ葉酸還元酵素(methylenetetrahydrofolate reductase)677TT遺伝子型の考えられる影響を考慮に入れるため、変動係数(coefficient of variation)を10%とする前提で、成人及び小児のためのPRIsを算定する。
 成人には、ARを1.3mg/日、PRIを1.6mg/日と設定する。7~11か月齢の乳児には、完全母乳育児の0~6か月齢の乳児のリボフラビン摂取量から上方外挿により、目安量(Adequate Intake)(※2)を0.4mg/日と設定する。小児については、相対成長係数(allometric scaling factor)及び成長係数(growth factor)を適用し、また、基準体重の差異を考慮して、成人のためのARから下方外挿によりARsを算定する。1~17歳の男児及び女児のためのARsは0.5~1.4mg/日の範囲であり、PRIsは0.6~1.6mg/日の範囲である。
 妊婦及び授乳婦については、妊娠中における胎児による取込及び胎盤におけるリボフラビンの蓄積又は母乳を経由した損失に対応するため、追加の必要量を考慮し、PRIsを1.9mg/日及び2.0mg/日とそれぞれ算定する。
(訳注)
※1:活性係数(activation coefficient: AC)で示される赤血球グルタチオン還元酵素の活性は、補酵素のフラビンアデニンジヌクレオチド(flavin adenine dinucleotide: FAD)を添加した場合と添加しない場合をin-vitroで測定した酵素活性の比である(本文p. 17、行番号652を参照)。
※2:目安量とは、推定平均必要量・推奨量を算定するのに十分な科学的根拠が得られない場合に設定される指標で、ある性・年齢層に属する人々が、良好な栄養状態を維持するのに十分な量である。
 当該意見書案は、以下のURLから入手可能。
http://www.efsa.europa.eu/sites/default/files/consultation/170421.pdf
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/consultations/call/170421