食品安全関係情報詳細
資料管理ID | syu04650230494 |
タイトル | 台湾衛生福利部疾病管制署、2015年6月以降台湾で一部の赤痢菌がアジスロマイシンに耐性を獲得したことが相次いで確認された旨公表 |
資料日付 | 2017年2月3日 |
分類1 | - |
分類2 | - |
概要(記事) | 台湾衛生福利部疾病管制署は2月3日、同署の最新の研究により、一部の赤痢菌がマクロライド系経口抗生物質「アジスロマイシン」に耐性を獲得したことが2015年6月以降台湾で相次いで確認された旨公表した。赤痢菌がこの種の薬剤に耐性を持つという報告はアジアにおいて初めてである。本研究結果は米国疾病管理予防センター(CDC)の「Emerging Infectious Disease」(2月号)に掲載されている。 赤痢菌は世界保健機関(WHO)が各国に対し優先的に薬剤耐性モニタリングに組み入れるよう推奨する7大病原菌(※訳注)の一つで、細菌性赤痢を引き起こす。過去に国内外で分離された赤痢菌は通常、よく用いられる経口抗生物質(アンピシリン、シプロフロキサシン、サルファ薬のST合剤等)に対して1剤耐性或いは多剤耐性を示す。しかし、2015年以降、欧州、米国、豪州の研究において、赤痢菌がマクロライド系経口抗生物質アジスロマイシンに薬剤耐性を持つことが報告されている。治療で使用できる医薬品は徐々に少なくなり、経口薬・注射薬の第三世代セファロスポリン或いはその他の注射薬のみの次世代抗生物質を使用する必要がある。 同署は2015年6月に台湾で初めてマクロライド系抗生物質に耐性を持つ赤痢菌(Shigella flexneri血清型3a)を発見した。1年で計21人確認され、これは同時期の赤痢患者200人の約10%を占める。これらの症例は北・中部の都市部に集中しており、22歳から44歳までの男性でいずれも海外渡航歴はない。しかし、全ゲノム解析の結果、欧米で流行している菌株の遺伝子型と一致したことから、輸入症例を通してヒト-ヒト感染し散発症例が発生した可能性を排除できない。幸いにも、台湾で確認されたこの菌株はニューキノロン系抗生物質のシプロフロキサシン、サルファ剤のST合剤、第三世代セファロスポリンに対して耐性を持っていなかった。 当該論文が掲載されたEmerging Infectious Disease 2017年2月号は以下のURLから入手可能。 https://wwwnc.cdc.gov/eid/article/23/2/16-1260_article ※訳注:大腸菌、肺炎桿菌、黄色ブドウ球菌、肺炎レンサ球菌、サルモネラ属菌、赤痢菌、淋菌 |
地域 | アジア |
国・地方 | 台湾 |
情報源(公的機関) | 台湾衛生福利部疾病管制署 |
情報源(報道) | 台湾衛生福利部 |
URL | http://www.mohw.gov.tw/news/645759655 |