食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04561000149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、科学的意見書等における著者資格に関する原則を変更 (1/2)
資料日付 2016年9月15日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は9月15日、科学的意見書等における著者資格について対象の拡大など現行の原則を見直す論説(2016年9月8日承認、3ページ、doi: 10.2903/j.efsa.2016.e14091)を公表した。概要は以下のとおり。
1. 序論
 EFSAが2002年に設置されたときに、欧州連合(EU)加盟国の諸機関において利用可能な(訳注:専門家による)専門知識を利用した科学的助言を生み出す新しいモデルが作られ、そのモデルによりEFSAは、欧州の食品安全ネットワークの中心に置かれた。(以下省略)
2. 現行の規範
 EFSAの科学的助言の著者資格は、あらゆる科学論文と同様に、 (i)担当した仕事に報われる功績の認定、(ii)業務経験上の願望、(iii)仕事の正確性及び完全性に対する説明責任、(iv)法的責任に関して、科学者にとって重要な意味を持つ。EFSAは、発足以来、著者資格に対してかなり保守的なアプローチを示してきた。EFSAの設置規則に基づき、EFSAの科学パネル及び科学委員会が科学的意見の「提供」を指令され、その結果として、共著者資格は、それらの集団(訳注:科学パネル及び科学委員会)のみに帰属し、それらの集団内の個人や草稿の作成に寄与した専門家、職員の功績は明示されてこなかった。現行の規範では、EFSAは、パネルや作業部会、職員の個々のメンバーの貢献を認めているが、公表された作業に個々のメンバーが多大に貢献した場合においても正式の著者資格を認定していない。
3. 変更の推進要因
 EFSAは、いくつかの理由により、現行の著者資格の規準(model)を見直すことにした。第一に、また、主要な理由として、EFSAは、その科学的活動の精査に対する公開性を高めるプログラムに着手した。公開性と透明性に対するEFSAの取組は、公表されており、
意見公募の対象になった。更に、「EFSA中期計画2020年」は、公開リスク評価の原則に対するEFSAの公約を明確にしている。科学的成果物の明確な著者資格は、小さいながら重要な検討事項である。即ち、全ての利害関係者が、科学的助言のある部分の作成に関与した様々な関係者を特定することが可能であること、また、それらの関係者の役割を理解できることが不可欠である。
 第二に、加盟各国及び欧州の食品安全機関が業務を行っている広範に進展中の経済的環境及び学術的環境を考慮することが重要である。各国の食品安全機関のいかなる資源削減も、EFSAが利用できる専門知識に影響を及ぼす。平行して、EFSAの任務の範囲と複雑さが増し続ける一方で、EFSA自身の運営資源は頭打ちである。このような背景から、EFSAに専門家らを出向させているEU加盟国の公的機関、大学及び学術団体は、科学文献において記録され、効果的に功績を認定された自らの貢献の成果を確認する必要があり、それにより専門家及びその所属機関の科学的な評判が高まる。同じことは、キャリアの形成や持続が必要であり、また、EFSAで就労中における自分の仕事が文書で裏付けられる必要がある高水準の科学担当職員をEFSAが確実に魅了し続けることにも当てはまる。
 これらの主要因に加え、現行の著者資格規準は、EFSAの科学的成果物の個々の著者が自分たちの仕事を関連するソーシャルメディアで共有する能力(今日の科学者にとって、ますます重要な考慮事項)を妨げている。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.2903/j.efsa.2016.e14091/pdf