食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu04500970314
タイトル ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)、国際がん研究機関(IARC)によるコーヒーのがんリスクに関する分類に関連して情報提供
資料日付 2016年6月16日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)は6月16日、国際がん研究機関(IARC)によるコーヒーのがんリスクに関する分類に関連して情報提供した(2016年6月16日付けBfR情報提供 No.22/2016)。概要は以下のとおり。
 BfRは、「コーヒーは奥が深い:リスク評価における課題」と題して、ハザードに基づくIARCによる分類は、消費者に対する情報価値としては限定的である旨の情報提供を行った。
 BfR長官のAnderas Hensel博士は、「どの食品も、通常は微量であるが、発がんの可能性を有する物質を含有している可能性がある。しかし、同時に健康を促進する物質も生物に影響を与える。」と語った。
 「コーヒー又は肉などの食品は、通常、あまりに複雑な混合物であることから、潜在的な発がん性に関して、消費者にとって実益となる概説は難しい。IARCは本日公表された論文の中で、コーヒーを「ヒトに対する発がん性について分類できない」(グループ3)に分類した」と、BfR長官は語った。
 健康を促進する種々の物質の他に、コーヒーにも、個別にはヒトにおいて発がん物質として作用する可能性(can)のある有効成分が含まれている。例えば、フラン、アクリルアミド及び多環芳香族炭化水素(PAHs)などである。更に、カフェインは健康に対して有害な影響となる可能性がある。しかし、入手可能な論文を総合すれば、コーヒーの潜在的な発がん性を証明するものはない。
 他の食品にも当てはまることだが、個別の有効成分としての影響と食品全体としての影響の違いには2つの理由が考えられる。ひとつは、他の物質の潜在的な有害作用を軽減する又は中和する物質が食品中に含まれる場合、もうひとつは、好ましくない物質の含有量があまりに低く、通常の摂取に関する入手可能な論文では有害な影響が見られない場合である。
 IARCは当初より、989種類の化学物質、食品などの潜在的な発がん性について調べてきた。その中で、「ヒトに対しておそらく発がん性はない」(グループ4)に分類されたのは1種類の物質のみであった。IARCの分類は、許認可手続きからは独立して行われる。考えられる健康影響に関するリスク評価を行うBfRとは対照的に、IARCは、物質のハザードとしての潜在性に関する評価を行う。リスク評価では、ハザードとしての潜在性に加え、実際の摂取(ばく露)についても評価を行う。
 IARCは、熱い飲料、マテ茶及びコーヒーに関するモノグラフの概要を公表している。その中でIARCは、コーヒーを「ヒトに対する発がん性について分類できない」(グループ3)に分類している。今回、1991年行った「ヒトに対して発がん性がある可能性がある」(グループ2B)への分類を変更した。
地域 欧州
国・地方 ドイツ
情報源(公的機関) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
情報源(報道) ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)
URL http://www.bfr.bund.de/en/press_information/2016/22/quite_a_few_things_in_your_morning_pick_me_up__coffee_poses_a_challenge_to_risk_assessment-197783.html