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資料管理ID syu04160210470
タイトル 欧州疾病予防管理センター(ECDC)、2013年欧州における薬剤耐性調査報告書を公表
資料日付 2014年11月17日
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分類2 -
概要(記事)  欧州疾病予防管理センター(ECDC)は11月17日、2013年欧州における薬剤耐性調査報告書を公表した(211ページ)。
 当該報告書では、公衆衛生上重要な7つの微生物(大腸菌、肺炎桿菌、緑膿菌、アシネトバクター属菌、肺炎レンサ球菌、黄色ブドウ球菌、腸球菌)における薬剤耐性データを提示している。2013年は30か国からデータが寄せられ、2010~2013年の傾向分析も提示されている。
1.2010~2013年の4年間に欧州連合/欧州経済領域(EU/EEA)において、肺炎桿菌(Klebsiella pneumoniae)でのフルオロキノロン、第三世代セファロスポリン、アミノグリコシド及びこれら3剤の組合せに耐性をもつ割合が著しく増加した。
2.同時期にEU/EEAでは大腸菌の第三世代セファロスポリン耐性が著しく増加している。
3.カルバペネムは、K. pneumoniaeや大腸菌などのグラム陰性細菌の感染治療における最後の切り札的抗生物質の重要なグループである。大部分の国でカルバペネム耐性度合はかなり低く保たれているが、EU/EEAでの人口加重平均率における顕著な増加から、K.pneumoniae のカルバペネム耐性の割合が、欧州における深刻な懸念の原因と患者の安全性への脅威となっている。
4.高程度の多剤耐性及びカルバペネム耐性がみられる国では、治療選択肢はかなり限定され、その一つがポリミキシンである。これらの国では、感染者治療手段が一層限定されることから、ポリミキシン耐性の出現が重要な警告となる。
5.調査2年目になり、アシネトバクター属菌の薬剤耐性データは欧州薬剤耐性サーベイランスネット(EARS-Net)を通して入手可能となった。2013年のデータでは、欧州の国内で大きなばらつきが見られた。欧州の南部及び南東部では、フルオロキノロン、アミノグリコシド、カルバペネム耐性の組合せを持つ分離株が高い割合(25%超)で報告された。
6.2010~2013年の間にEU/EEAではメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)の割合が顕著な減少傾向を示した。しかし、その前の4年間と比べると減少度合は少なかった。EU/EEAでの減少傾向の継続の理由を楽観視しているが、しかし、MRSAは依然欧州の公衆衛生上の課題である。2013年、EU/EEAでの人口加重平均MRSA検出率は依然高く、報告のあった30か国中の7か国ではMRSAの割合が25%を超えていた。
 当該報告書は以下のURLから入手可能。
http://www.ecdc.europa.eu/en/publications/Publications/antimicrobial-resistance-surveillance-europe-2013.pdf
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州疾病予防管理センター(ECDC)
情報源(報道) 欧州疾病予防管理センター(ECDC)
URL http://www.ecdc.europa.eu/en/publications/_layouts/forms/Publication_DispForm.aspx?List=4f55ad51-4aed-4d32-b960-af70113dbb90&ID=1205