食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03520860475
タイトル フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)、除草剤耐性遺伝子組換えダイズDAS-68416-4の認可について意見書を公表
資料日付 2012年1月18日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)は、欧州規則(EC)No.1829/2003に基づき、除草剤耐性遺伝子組換えダイズDAS-68416-4を輸入、加工、及び食品や飼料に使用するための市場流通認可申請について競争・消費・不正抑止総局(DGCCRF)から諮問を受けて、提出した意見書(2011年12月6日付け)を公表した。
 ダイズDAS-68416-4は、トランスファーDNA(tDNA)を持つ形質転換バイナリープラスミドを含むアグロバクテリウム(Agrobacterium tumefaciens)によりダイズの子葉節を形質転換したものである。このtDNAは2つの発現カセットを持っている。一つはaad-12遺伝子(遺伝子はDeftia acidovorans由来)のカセット、もう一つはpat遺伝子(遺伝子はtreptomyces viridochromogenes由来)のカセットである。
 ダイズDAS-68416-4は、aad-12遺伝子でアリルオキシアルカノエート・ジオキシゲナーゼ-12 (AAD-12)及びpat遺伝子でホスフィノスリシン・アセチル・トランスフェラーゼ(PAT)という2種類のタンパク質を発現するように形質転換したものである。
 AAD-12は、除草剤として使用される2
,4D(2
,4-ジクロロフェノキシ酢酸)を分解する。
 ADD-12は、他の除草剤、4-クロロ-2-メチルフェノキシ酢酸(MCPA)などアキラルフェノキシ酢酸系やピリドキシ酢酸系の除草剤に活性を有する。AAD-12は除草剤を不活性フェノールの形に変える。AAD-12はキラル体フェノキシ酸には不活性である。
 PATはグリホサート系除草剤をアセチル化して不活化する。
 分子検査の結果から、ダイズDAS-68416-4のゲノムで行われた形質転換は安定しており、tDNAの1つの遺伝子の1つの座位にあるコピーのインサーションに対応している。挿入部位及びインサートの隣接領域は特定されており、分析検査では安全の問題がなかった。
 化学成分組成の比較分析検査では、ダイズDAS-68416-4子実の化学成分組成は市販品種の対照ダイズの化学成分組成と(訳注:導入した成分以外)差異はなかった。
 除草剤2
,4Dやグルホシネート・アンモニウムで処理していないダイズDAS-68416-4の絞り粕を鶏に42日間給餌した栄養試験の結果分析は、これらの絞り粕が、対照ダイズの絞り粕の栄養特性と異ならないと結論付けるものであった。
 毒性評価については、提出されたデータでDAS-68416-4の新たなタンパク質の安全性を評価することができる。しかし、90日間亜慢性毒性試験がないのでダイズDAS-68416-4由来の食品の消費に関する潜在的リスクを評価できない。よって、当該遺伝子組換えダイズ消費に関する健康安全性について判断できない。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
情報源(報道) フランス食品環境労働衛生安全庁(ANSES)
URL http://www.anses.fr/Documents/BIOT2011sa0248.pdf