食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu03470730149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、食品及び飼料中のピロリジジンアルカロイドに関する科学的意見書を公表
資料日付 2011年11月8日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は11月8日、食品及び飼料中のピロリジジンアルカロイドに関する科学的意見書(2011年10月5日採択)を公表した。概要は以下のとおり。
1. EFSAは、食品及び飼料中のピロリジジンアルカロイド(Pyrrolizidine alkaloids: PAs)に関する科学的意見を提出するように欧州委員会(EC)から求められた。PAs は、もっぱら植物によって生合成される毒素である。現在までに、約600種類のPAsが知られている。
2. バルク(訳注:高純度の業務用)蜂蜜の試料13
,280件及び市販蜂蜜(訳注:多くが直接喫食用の配合製品)の試料1
,324件の分析結果が1加盟国(欧州連合(EU)加盟国)によって、また、飼料試料351件の分析結果が別の加盟国によってEFSAに提示された。EFSAの「フードチェーンにおける汚染物質に関する科学パネル」(CONTAMパネル)は、3種類の年齢群について蜂蜜経由のPAsに対する急性暴露量と慢性暴露量の両方を推定した。その他のPA暴露源が存在する可能性もあるが、CONTAMパネルは、データ不足のため、蜂蜜以外の食品を経由した食事経由暴露量を測定することができなかった。
3. 食品及び飼料にとって特に重要なものとして多数のPAsが特定された。CONTAMパネルは、代謝、活性、DNA付加体形成、遺伝毒性及び発がん性に関する現在の知見に基づき、1
,2-不飽和PAsはヒトに対する遺伝毒性発がん物質として作用する可能性があると結論づけた。このため、CONTAMパネルは、暴露マージン(MOE)手法を用いることにした。雄ラットにおけるラシオカルピン(Lasiocarpine)による肝血管肉腫の誘発について、発がんリスクを10%増加させる(訳注:暴露群において発がんを示す実験動物数を対照群と比較して10%増加させる)ベンチマーク用量の95%信頼区間の下限値(BMDL10)の70μg/kg体重/日が、推定された食事経由暴露量と比較するための参照点(Reference point)として算出された。
4. CONTAMパネルは、蜂蜜摂取量の多い幼児及び小児の健康への懸念が考えられると結論づけた。最近報告されたPA中毒例(訳注:動物のPA中毒例)のほとんどが偶発的暴露によるものであるため、EU域内における家畜動物及び愛がん動物のPA中毒リスクは一般的に低い。

国立医薬品食品衛生研究所 安全情報部 食品安全情報(化学物質)No.23/2011(2011.11.16)P7~8 http://www.nihs.go.jp/hse/food-info/foodinfonews/index.html
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/doc/2406.pdf