食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02500250188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、食品用穀類の麦角汚染について科学的技術的資料を公表
資料日付 2008年6月4日
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概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、食品用穀類の麦角菌(ergotエルゴ:Claviceps purpureaなど)汚染について競争・消費・不正抑止総局(DGCCRF)から諮問を受け、2008年4月3日、科学的技術的資料(Appui Scientifique et Technique)を公表した。
1.背景
 DGCCRFはベルギー当局から、フランスで栽培された食用ライ麦26トンを検査したところ1,605mg/kgの麦角汚染が検出されたとの通告を受けた。
2.麦角菌
 麦角、言い換えれば菌核はクラビセプス属菌により形成される。子嚢菌門に属し、バッカクキン科に分類されている。イネ科植物の花に感染し、種子を作らせず菌核を形成し、麦角アルカロイドを蓄積する。この麦角アルカロイドはヒトや動物に対する病原性を持つ(麦角菌中毒)。
3.麦角菌毒性
 クラビセプス属菌から40を超える毒素が分離されている。主なものはペプチド型麦角アルカロイドで、そのうちエルゴタミン、エルゴメトリン、エルゴシン、エルゴコルニン、エルゴクリスチン、エルゴクリプチン、エルゴタミニンの毒性が非常に強い。副次産物としてはクラビンアルカロイドがある。
4.健康への影響
 動物では、豚で授乳の中断による子豚の死亡率の上昇など、牛で乳量減少、脚の浮腫や跛行、下痢、流涎症など、めん羊で呼吸困難症、下痢、消化器系出血、妊娠率低下など、家きんで体重増加率低下、産卵率低下など中毒による健康被害がある。
 ヒトでは、麦角中毒はクラビセプス属のカビで変質汚染している穀物、換言すればイネ科植物を摂取した後に見られる疾患である。症状としては血管収縮による血流減少、発熱、悪寒、壊疽、神経性痙攣発作など。
5.国内外の規制値
 食品としては、規制値は軟質小麦及び硬質小麦共に麦角0.5g/kg(0.05%)である。粉末でない穀物を含む飼料としては、欧州規則2002/32及び2001年1月12日付フランス国内法で麦角1g/kg(0.1%)に制限している。
 豪州でソルガムとその加工品からなる飼料中の麦角含有率を0.3%とした。授乳期の雌豚に麦角含有量0.02%を超えるライ麦を給餌しないよう勧告している。カナダでは飼料用穀物についてネット重量に対する麦角重量をパーセンテージで0.04%以上及び0.1%以下としている。肥育用豚には0.1%を超える麦角含有量の飼料は使用しないよう勧告している。
6.答申
 汚染は一様ではなく、麦角1,625mg/kgライ麦、即ち重量で0.16%が唯一の数値で計測平均値や不確定要素が不明である。現行の欧州規則は食品の軟質小麦粉及び硬質小麦粉について麦角含有量を0.05%に規制している。外国では殆どの食用穀物について麦角を0.04%又は0.05%に規制している。飼料用にはこれらの含有率と少し等級を下げた0.10%の間の数値で0.10%を越える飼料の使用を禁止している。よってAFSSAは、軟質小麦や硬質小麦の食用穀物全体の麦角規制値0.05%としてもよいと思料する。
7.勧告
 AFSSAは以下のとおり勧告する。
-マイコトキシンの穀物汚染サーベイランス・プランで麦角菌発生を考察する。
-麦角菌による穀物汚染リスク情報について事業者の注意を喚起する。
-マイコトキシンの検出検査を強化し、特に穀物に汚染があった場合には菌核中の主なアルカロイドを同定する。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Documents/RCCP2008sa0047.pdf