食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02460080149
タイトル 欧州食品安全機関(EFSA)、農薬の残留基準値設定におけるヒトの健康に対する累積及び相乗リスク評価アプローチに関する科学パネルの意見書を公表
資料日付 2008年6月3日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  欧州食品安全機関(EFSA)は、農薬の残留基準値設定におけるヒトの健康に対する累積及び相乗リスク評価アプローチに関する科学パネルの意見書を公表した。
 化学物質のリスク評価は、理想的には、単体または混合で使用するか否かに関わらず、ヒトの全体的暴露に影響を与える全ての暴露源(農薬、動物用医薬品及びヒト医薬品)や経路(食物、飲料水等)及びルート(経口、経皮、吸入)を考察すべきである。しかし、食品中の残留農薬以外に、暴露源や経路からの農薬への暴露水準に関するデータが入手できないため、今回は、食品中の残留農薬への暴露に関する複合リスク評価に限って考察を行った。
 2種類以上の化合物の複合毒性には、dose-addition(類似の作用の加算)、response-addition(非類似の作用の加算)及び相互作用(interaction)がある。しかし、今回の評価では、dose-additionの影響に限って考察を行った。特に食品中残留農薬の相互作用については、完全に否定はできないが食品中に検出されるレベルでおこるという実験に基づく根拠はない。
 科学パネルは化合物を累積評価グループ(CAG)に分類することを提案する。いくつもの累積リスク評価の方法について検討し、最も有効な累積リスク評価方法は、複雑性と精緻性のレベルを上げること、ハザードインデックス、基準点インデックス、相対毒性因数を用いる方法(訳注:毒性等価係数(TEF)等)及びPBTKモデリングなどである。また、本意見書では、決定論的及び確率的アプローチに基づいてリスク評価の急性及び慢性暴露シナリオを考察し、残留試験データやモニタリングデータによる濃度水準、暴露シナリオに使用されるデータソース、確率的モデルについて議論を進めている。
 科学パネルは、複合リスク評価で検討すべき農薬のグループ分けの選択基準を明らかにした。これらは、モニタリングプログラム中の検出頻度、調査や売り上げデータに基づき使用量が高いもの、バイオモニタリングデータから一般又は特定の地域で高摂取の実態が明確であること等が含まれている。また、特定の化合物がそれぞれNOAEL以下でも相互に作用する可能性があるという強い仮説があれば、特定の農薬の組み合わせの評価を行う必要があるかもしれない。
地域 欧州
国・地方 EU
情報源(公的機関) 欧州食品安全機関(EFSA)
情報源(報道) 欧州食品安全機関(EFSA)
URL http://www.efsa.europa.eu/EFSA/Scientific_Opinion/ppr_op_ej704_cumulative_en
,0.pdf