食品安全関係情報詳細

資料管理ID syu02320380188
タイトル フランス食品衛生安全庁(AFSSA)、イワベンケイを主成分とするサプリメントの安全性等に関する評価意見書を公表
資料日付 2007年12月13日
分類1 -
分類2 -
概要(記事)  フランス食品衛生安全庁(AFSSA)は、イワベンケイ(Rhodiola rosea)を主成分とするサプリメントの安全性、ストレスに対する効能及び精神に及ぼす作用について評価するよう競争・消費・不正抑止総局(DGCCRF)から諮問を受け、意見書を公表した。
 イワベンケイは北極圏に自生する植物で、古くからロシア、北欧、アラスカやカナダで大衆医薬品として伝統的に用いられてきている(いわゆるSHR-5)。茎や葉は食用にも用いられ、有害な影響は見られていない。薬用には根茎を利用する。有効成分はサリドロイドとロザビン類。
1.毒性
 ラットによる急性毒性試験では、LD50は雄で16.2±0.86g/kg体重、雌で17±0.84 g/kg体重であった。ラットと子豚による90日間反復投与亜慢性毒性試験や、遺伝毒性試験では有害所見はなかった。また、催奇性に関するデータの提出が無かった。
2.効能
 健康増進等に約40年前から使用されてきたが、抗欝、抗癌、心臓保護作用、中枢神経系機能改善に関する効能の検証は不可能であると論じた研究論文も存在する(Kelly 2001)。De Bock (2004)は、一般的疲労回復や精神活動機能の向上を述べている既出研究論文について、その再現性や試験方法の有効性について保証できないとしている。また、申請者が提出した効能に関する研究論文の多くはデータの有効性や再現性に問題があるものである。
3.効能表示についての検討
 効能表示に使用されている表現は明確な科学的裏付がなく、消費者に誤解を与えるものもあるため、申請者から提出された表現は受け入れられない。
4.結論
 AFSSAは、安全性試験で申請者の使用した植物種がイワベンケイであることを認める。抽出物の製造工程及び錠剤の製造工程は申請者により明瞭に提示されており、抽出物や錠剤の仕様は満足できるものである。
 しかし、催奇性に関する製品の安全性は実証されておらず、細胞毒性データは不十分であった。また、保存時にリスクを生じないイワベンケイの最大含水率を15%としているが、それは過大である。効能表示に関しては科学的根拠が不十分であり、受け入れられない。
地域 欧州
国・地方 フランス
情報源(公的機関) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
情報源(報道) フランス食品衛生安全庁(AFSSA)
URL http://www.afssa.fr/Documents/NUT2007sa0122.pdf