【読み物版】生活の中の食品安全 -山菜に似た有毒な植物に気をつけよう- その2◆Q&A◆平成30年3月30日配信

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内閣府 食品安全委員会e-マガジン【読み物版】
 [生活の中の食品安全−山菜に似た有毒な植物に気をつけよう−その2]
平成30年3月30日配信
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前号では、山菜に似た有毒な植物について一般的な情報をお送りしました。今号では、Q&Aをお送りします。

Q1 山菜のような自然のものなら、何を食べても安全なのではないですか。
Q2 有毒植物による食中毒では、どのような症状があらわれますか。
Q3 食べられる植物と食べられない植物は、どのように見分ければよいですか。
Q4 食べられる植物と間違えやすい有毒植物の例を教えてください。
Q5 家庭菜園で気をつけることを教えてください。
Q6 最近の有毒植物による食中毒事例を教えてください。


Q1 山菜のような自然のものなら、何を食べても安全なのではないですか。
A1 野生の植物の中には、食べられる植物もありますが、有毒で食べられない植物もあります。
有毒で食べられない植物には、食べられる植物に似ているものがあり、こうした有毒植物を山菜と間違えて食べたり、通常食用としない観賞用植物を食べたりすることにより、食中毒が発生しています。
特に、春の山菜狩りのシーズンには、多く食中毒が発生しています。死に至ることもあるので注意が必要です。

Q2 有毒植物による食中毒では、どのような症状があらわれますか。
A2 植物によって異なりますが、悪心やおう吐、下痢等の症状があらわれます。重症の場合、死に至ることもあります。過去に食中毒が発生している主な有毒植物では、ほとんどが、それを食べてから1時間以内に症状があらわれます。
野生の植物を食べて体調が悪くなった場合には、すぐに医師の診察を受けてください。

Q3 食べられる植物と食べられない植物は、どのように見分ければよいですか。
A3 専門家の指導を受ける等により、食べられる植物の特徴を知ることが必要ですが、食中毒の原因となる有毒植物は、食べられる植物に似ていることから、見分けがつきにくいものです。
確実に食べられると判断できない場合は、「採らない」、「食べない」、「売らない」、「人にあげない」ことが重要です。

Q4 食べられる植物と間違えやすい有毒植物の例を教えてください。
A4 食べられる植物と間違えやすい有毒植物は、次のようなものが知られています。

・スイセン 葉がニラやノビルに似ている。
・バイケイソウ 新芽がオオバギボウシやギョウジャニンニクに似ている。
・チョウセンアサガオ 葉がモロヘイヤやアシタバ、根がゴボウに似ている。
・クワズイモ 葉がサトイモに似ている。
・イヌサフラン 葉がギボウシやギョウジャニンニクに似ている。
・トリカブト 葉がニリンソウに似ている。

厚生労働省「自然毒のリスクプロファイル」には、有毒植物の生育地や中毒症状が詳しく紹介されているとともに、間違えやすい有毒植物と食べられる植物が対比された写真も掲載されていますので、参考にしてください。
http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/poison/index.html別ウインドウで開きます(外部サイト)

Q5 家庭菜園で気をつけることを教えてください。
A5 食用の植物は、観賞用植物とは区別して、食用とわかるようにして植えてください。
また、植えた覚えがないものは、食べられる植物に見えても食べないでください。

Q6 最近の有毒植物による食中毒事例を教えてください。
A6 平成29年5月、北海道で、知人宅敷地内に生えていた植物(イヌサフラン)を、ギョウジャニンニクと間違えて食べたことで、3人が下痢、おう吐等の症状を呈する食中毒が発生しました。この事例では、3人のうち1人の方の容体が悪化し、死亡しました。
また、平成29年5月、長野県で、学校の調理実習において、職員が採取した植物(スイセン類)を、食用のニラと間違えて調理して食べたことで、11人が吐き気、発熱、頭痛、おう吐等の症状を呈する食中毒が発生しました。
さらに、平成29年6月には、埼玉県で、登山に出かけた際に採取した植物(バイケイソウ)を、食べられる野草と間違えて、天ぷらにして食べたことで、2人が顔面のしびれ、おう吐等の症状を呈する食中毒が発生しました。
このように、有毒植物を食べられる植物と間違えたことによる食中毒が起きていますので、注意が必要です。
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