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ホーム > 食品安全委員会メールマガジン > 【読み物版】 [コーヒーを科学する その2] 平成27年2月27日配信 (2015.02.27)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 内閣府 食品安全委員会e-マガジン【読み物版】[コーヒーを科学する その2] 平成27年2月27日配信 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 前回(2月13日配信)のe-マガジン【読み物版】では、コーヒーに含まれるカフェインなどが健康に どのように影響するのかについて情報をお届けしました。 今号では、カフェインなどに関するQ&Aと、食品安全委員会 佐藤委員の随想をお送りします。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 1.カフェインなどに関するQ&A ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ Q1 カフェインはどんなものに含まれているのですか? A1 カフェインはコーヒー豆、茶葉、カカオ豆、ガラナなどに含まれています。飲料では、レギュ ラーコーヒーでもインスタントコーヒーでも含まれているカフェインの量はあまり変わりません。紅 茶、煎茶、ウーロン茶に含まれる量は、レギュラーコーヒーの概ね半分程度です。カフェインの一日 当たりの摂取量と主要摂取源は国や食生活により異なりますが、コーヒーと茶の2つが最も大きな摂 取源です。 Q2 カフェインは、体の中でどのように代謝(分解)されるのですか? A2 カフェインは、肝臓で分解されて、一部、10%以下ですが、テオフィリンやテオブロミンという 物質ができます。テオフィリンは、気管支を広げるぜん息の薬でもあります。チョコレートなどに含 まれているテオブロミンは腎臓の血流を増やし、尿が増える作用があります。最後は、尿酸などの物 質となって尿中に排出されます。概ね4~6時間で半分が排出されます。また、コーヒーの分解に影響 のあるCYP1A2という肝臓の酵素は、子どもの時は大人ほど活性がないので、小学生の頃までは、コー ヒーはあまり飲ませないほうがいいようです。 Q3 コーヒーの健康への影響は、疫学という方法で研究されたとのことですが、どのような方法で すか? A3 主な疫学の方法として、「コホート研究」と「症例対照研究」があります。「コホート研究」 は、例えばコーヒーを飲む集団と飲まない集団について、10年とか30年後にある病気になったかど うかを調べます。コーヒーを飲む集団で病気になった人の割合が高ければ、悪影響があることになり ます。「症例対照研究」は、ある病気になった人の集団と、そうでない人の集団を作ります。このと き、二つの集団で男女比や年齢分布が同じになるようにします。そして、それぞれの集団について、 コーヒーを飲んでいたかどうかを聞いて(原因がコーヒー以外の場合もありうるので、実際にはいろ いろなことについて質問します。)、その割合を比較します。割合が同じであればコーヒーはその病 気の原因とは考えにくいとなります。コーヒーの健康への影響については、このような多くの疫学研 究の成果を整理して検討した結果、心筋梗塞などへの悪影響はないと結論づけられました。 ※食品を科学する-リスクアナリシス(分析)連続講座 カフェインは危ない?~コーヒーを科学する~ http://www.fsc.go.jp/fsciis/meetingMaterial/show/kai20141002ik1 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2. 「コーヒーと音楽と、、、、」(食品安全委員会委員 佐藤委員) ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 音楽にあう飲み物は何でしょう?ブランデー等お酒も考えられますが、やはりコーヒーでしょうか。 今でも「名曲喫茶」はあるのでしょうか。 高校生は行ってはいけないことになっていたので、あまり入ったことは無いのですが、私の生まれ育 った街にも、昔は「名曲喫茶」がありました。店内ではコーヒーを前にして難しい顔をしてクラシッ ク音楽を聴いていました。店の名前は「田園」だったように思います。そういえば、ベートーベンも トルコ式ミルで挽いたコーヒーを好んで飲んでいたと言われているようです。 西田佐知子の1961年のヒット曲「コーヒー・ルンバ」も忘れられません。歌詞の内容は「恋を忘れた 哀れな男がコーヒー飲料を教わって飲んだところ、すぐに若い娘に恋をした」と言うものです。結婚 しない人々が増え、出生率が低下している現在、草食系男子にコーヒーを飲ませたらいいのではない かと思いつきます。しかし、原曲のスペイン語の歌詞は、コーヒー農園で強制労働(日没後にコーヒ ー挽き)をさせられる黒人青年(奴隷)のかなわぬ恋を嘆く歌だと言うことです。残念ながら、コーヒ ーでは出生率低下の問題は解決しないようです。 ==================================================================================== ※このメールはシステムが自動発行しておりますので、返信メールは受け付けておりません。 ■食品安全委員会e-マガジンバックナンバー http://www.fsc.go.jp/sonota/e-mailmagazine/back_number.html ■配信登録はこちら [ウイークリー版+読物版] https://nmg.cao.go.jp/cao/entry/subscribers/insert?mag_id=35cca0985045a2091e101134e3a26be7 [読物版] https://nmg.cao.go.jp/cao/entry/subscribers/insert?mag_id=e564c936d33a9581ec261adebd17991b [新着メール] https://www.fsc.go.jp/newsreader/create ■配信中止・配信先変更はこちら [ウイークリー版+読物版] https://nmg.cao.go.jp/cao/cancel/subscribers/cancel?mag_id=35cca0985045a2091e101134e3a26be7 [読物版] https://nmg.cao.go.jp/cao/cancel/subscribers/cancel?mag_id=e564c936d33a9581ec261adebd17991b [新着メール] https://www.fsc.go.jp/newsreader/cancel ■食品安全委員会からのご案内 http://www.fsc.go.jp/sonota/e-mailmagazine/e_oshirase_info.html =================================================================================== [食品安全委員会e-マガジン] 編集:食品安全委員会e-マガジン編集会議 発行:内閣府食品安全委員会事務局情報・勧告広報課 〒107-6122 東京都港区赤坂5-2-20 赤坂パークビル22階 http://www.fsc.go.jp/