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食品安全委員会e-マガジン【読み物版】[食品添加物その2] (2014.9.26)


食品安全委員会e-マガジン【読み物版】[食品添加物その2] (2014.9.26)

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内閣府 食品安全委員会e-マガジン【読み物版】[食品添加物その2]
平成26年9月26日配信 
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前回(9月19日配信)のe-マガジン【読み物版】では、食品添加物に関する一般的な情報をお届けし
ました。
今号では、食品添加物に関するQ&A及び添加物専門調査会座長の随想をお送りします。

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1.食品添加物に関するQ&A
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Q1 パンなどの食品にかびが生えないのは、食品添加物の影響ですか?
A1 衛生的な製造現場で作られ、包装も密封されて外部からカビや菌が入らなく、保存方法もよ
ければ、かびは生えません。ただし、古くなれば外見がいたんでいなさそうに見えても美味しく食べ
られるかどうかは別問題です。パンなどの食品に食品添加物が使用されている場合は、表示が義務付
けられているので、確認することができます。

Q2 食品中の食品添加物の安全性について教えてください。
A2 添加物は、種々の試験結果をもとに安全性が評価され、使用基準などが決められた上で、使
用が認められています。また、既に広く使用されている既存添加物は、長年の食経験があるものです。
食品中の添加物は、国内に流通しているものは保健所、海外から輸入されたものについては検疫所
が、使用基準が守られているかどうかの検査を行っています。

Q3 食品添加物の摂取量は、本当に一日摂取許容量(ADI)を上回っていないのですか?
A2 厚生労働省ではマーケットバスケット方式(※)によって、個々の添加物の摂取量を調査して
います。ここ最近の調査結果(平成23~25年度)では、日本人の添加物の摂取量は、各ADIを下回り、
そのほとんどがADIの1%未満でした。

※マーケットバスケット方式
スーパーや小売店で実際に売られている食品を購入し、含まれている食品添加物の量を測定。その
結果に国民健康・栄養調査から得られた食品の平均摂取量をかけあわせて、食品添加物の摂取量を推
定する手法。

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2. 「専門調査会委員の随想」(添加物専門調査会座長 梅村隆志)
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私は平成20年から、国連食糧農業機関(FAO)・世界保健機関(WHO)合同食品添加物専門家会議
(JECFA)にWHO側の専門家(エキスパート)として食品安全委員会の支援を受けて参加しています。評
価の詳細な内容は製本されて公表されますので、ここでは会議の中身ではなく、実際の会議風景を
中心にご紹介したいと思います。

食品添加物を対象としたJECFAは毎年6月、FAO本部(ローマ)かWHO本部(ジュネーブ)で開催され
ます。安全性を評価するWHO側メンバーと規格を審議するFAO側メンバーで構成されていて、それぞ
れエキスパートと呼ばれる人たちがさらに加わって、10数か国から30名程度が参加して審議が行わ
れます。初日の火曜日は午前9時30分から始まり(2日目以降は午前8時30分から)、参加者全員が
短い自己紹介を行った後、議長、ラポターの選出が行われ、利益相反の確認、議事次第の確認・訂正
と進み、その後はWHO側とFAO側は別々の部屋で審議を始めます。添加物ごとに担当者(メンバーとエ
キスパート)が事前に作成した評価書(案)の内容について細かく議論します。また、議論の内容によ
ってはWHO・FAOの合同会議を開きます。昼食休憩と2回のコーヒーブレイクを入れて、午後6時を
目安に1日の会議は終わります(時に午後9時を過ぎることも・・・)。初日の夕方は立食のウェル
カムパーティ、金曜日の夜は会費制のディナーパーティ―があり、参加者の懇親を深めています。翌
木曜日の最終日に評価書の最終版を合同会議で了承して、2週間にわたる会議は終わります。

私自身、昨年より添加物専門調査会の座長を任されております。JECFAへの参加は安全性評価の国
際動向を知る上での貴重な機会ですし、会議では添加物専門調査会の今後の評価に有益な情報を幅広
く得られるように心がけて行こうと思います。

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