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食品安全委員会e-マガジン【読み物版】[大豆イソフラボン その1] (2014.3.20)


食品安全委員会e-マガジン【読み物版】[大豆イソフラボン その1] (2014.3.20)

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内閣府 食品安全委員会e-マガジン【読み物版】[大豆イソフラボン その1] 平成26年3月20日配信 
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今月のe-マガジン【読み物版】は、大豆イソフラボンについてお送りします。
私たちは、大豆イソフラボン(主に大豆の胚芽に多く含まれる成分)を含む豆腐、みそ、しょうゆなど
の大豆食品を日常的に食べています。
今号では、大豆イソフラボンについて基本的なことをご紹介します。また、次号では、大豆イソフラ
ボンに関するQ&A及び&A及び専門委員の随想を予定しています。


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1.大豆イソフラボンとは
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大豆には、たん白質、炭水化物、脂質のほか、食物繊維、ミネラル、ビタミンなどが主要な成分とし
て含まれています。大豆イソフラボンは、大豆に含まれる微量成分のひとつですが、たん白質などと
異なり、人の体に必須の栄養素とはされていません。

大豆イソフラボンは化学構造が女性ホルモン(エストロゲン)と似ているため、生体内でエストロゲン
の受容体と結合し、種々の作用を発揮することが知られています。その作用は有用な面と有害な面の
両方に働く可能性があります。例えば、骨粗しょう症、乳がん、前立腺がんなどの予防効果が期待さ
れる一方で、乳がん発症や再発などのリスクを高める可能性も報告されています。

なお、大豆イソフラボンは、食品中では主に糖が結合した構造(配糖体)で存在します。糖を結合して
いない構造のものをアグリコン(非配糖体)といいます。食品中の大豆イソフラボン配糖体は、人が食
べると体内で腸内細菌の作用などにより糖の部分が分離して大豆イソフラボンアグリコンとなり、腸
管から吸収されます。ここでは「大豆イソフラボン」と表記しているものは「大豆イソフラボンアグ
リコン」を指します。


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2.安全な摂取量
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厚生労働省から食品安全委員会に対し、食品健康影響評価が要請され、2006年(平成18年)に、大豆
イソフラボンを関与成分(主に有効と考えられる成分)とする特定保健用食品の食品健康影響評価(リ
スク評価)が終了しています。

日常の食事で大豆食品を摂取していることを前提として、それに加えて「特定保健用食品として、大
豆イソフラボンを長期・継続的に上乗せして摂取する場合」の安全性を評価しました。その結果、特
定保健用食品としての大豆イソフラボンの安全な一日上乗せ摂取量の上限値を30mgと設定しました。

また、日本人の食生活における日常的な大豆イソフラボンの安全と考えられる一日摂取目安量の上限
を70~75mg/日と設定しました。
特定保健用食品としての安全な上乗せ一日摂取量について上限値を設定するにあたっては、日常の食
事で大豆及び大豆食品から摂取する大豆イソフラボンと特定保健用食品から摂取する大豆イソフラボ
ンを合計した量が、概ねこの一日摂取目安量の上限の範囲に収まることが望ましいとの考えのもとに、
評価を行いました。

ただし、妊婦および胎児、乳幼児、小児については科学的に十分なデータがないことなどから、大豆
イソフラボンを特定保健用食品として日常的な食生活に上乗せして摂取することは推奨できないとし
ました。

なお、特定保健用食品以外に、個別の健康食品として、大豆イソフラボンのサプリメントなどがあり
ます。食品安全委員会では健康食品については安全性の評価を行っていません。上記の考え方をご参
考に、過剰な摂取とならないようご注意ください。


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3.豆腐や納豆などの大豆食品や大豆は健康的な食品です
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食品安全委員会が行ったリスク評価は、私たちが長く食べてきた大豆及び大豆食品の安全性を問題と
したものではありません。あくまでも、濃縮・強化した大豆イソフラボンを含む特定保健用食品を日
常の食生活に「長期・継続的に上乗せ」して摂取する場合の安全性を評価したものです。

大豆及び大豆食品は、良質なたん白質源であり、日本人に不足しがちなカルシウムの供給源としても
有用な食品です。上手にとりいれて、バランスのよい食生活を心がけましょう。

食品安全委員会ホームページ 大豆及び大豆イソフラボンに関するQ&A
http://www.fsc.go.jp/sonota/daizu_isoflavone.html
大豆イソフラボンを含む特定保健用食品(3品目)の食品健康影響評価のポイント
http://www.fsc.go.jp/hyouka/isoflavone/hy_isoflavone_hyouka_point.pdf


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